97/10/25.26
高橋真梨子は天才か!「tiptop」を楽しもう

今度のアルバムは、全編彼女の作詞になる曲で構成されています。すばらしい詩ですが、詩にあわせた歌い方、声も一つ一つ違ったものがあります。ひょっとして彼女は天才ではないのだろうかと思ってしまうほどです。

1.君の海に
明るく透明感のある声で、伸びやかに歌っています。・・。やわらかな微笑み 君のひそやかな優しさ・・・微笑み/ひそやかな と歌う声がベリ グッ!はひふへほの声に注目?!

2.Excuse me
曲想にあわせ、太い声で、力強くそして軽快に歌っています。余韻を残さない歌い方が最高。伴奏はジャカジャカと派手ですが彼女の声に集中して聞くと、わくわくさせるものがあります。・・・Take it easy,Take it easy・・・Good day,have a good day・・どうですか。心臓の鼓動が早くなりませんか!

3.黄昏まで
繊細な、彼女のアルトを十二分に楽しむことができます。気持ちを押さえた声、歌い方が、聞くものの気持ちを一層歌の世界に引き込んでいきます。
・・・朝もやの中に消えて〜行く/黄昏て行く二人〜なら・・・。ゆったりと伸ばした声は、いつもの彼女の声。

4.もうちょっと見つめて
日曜日の朝に部屋に差し込む日の光のように、明るさを目一杯感じさせる声が心地よい。おなじみのコーラスは、私の耳にぴったり。彼女の中音とちょっと声を張り上げ気味の高音。落ち着いたアルトの声に、緊張感を与える高音のパート。少し若く聞こえる素直な声の響きは、誰でも好きになるのでは!

5.無伴奏
歌詞には、頬にかかる雨・・とあるが、まったく乾いた声のため、雨が降っていることなんて感じないまま歌が終わってしまう。無伴奏・・・乾いた心。最後まで乾いた声であることが気持ちを不安定にさせる。・・・一人ぼっち・・・と歌う彼女の声は本当に人の気配を感じさせない。

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レコーディングまでに、何十回歌うのだろうか。ひょっとすると、詩を作る時からもう声も、歌い方も出来上がってるのだろうか。
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6.Good-by love
熱くならずに語り掛けるような歌い方が、歌詞の雰囲気を(内容ではない)味あわせてくれます。雰囲気にのめり込んでいたら、突然「遠い秋」。3回目は、なにぬねの、と まみむめも の 声に注目して聴いてください。

7.軌道
アルトから伸びるのびやかな声。丁寧に歌うその声で、情景が目に浮かぶ。・・・生まれた場所へはもう 戻らないのね 私はいつも寂しくて・・・。言葉の始まりと、語尾にすべての気持ちを込めるように歌う丁寧さに、ふっと気付く時、なんともいえない豊かな気持ちになる。人に歌を聴かせる人と、その歌を聴く人とのつながりを歌の形を超えて、感じさせる瞬間。

8.薔薇の女
「世紀末の退廃」をそれらしく歌う彼女の力量、幅の広さを思い知ったか!ヘビーなバックに負けない彼女の声と、雰囲気を勢いで聞きましょう!じっくりと聴くと、その声に女性の優しさを感じるようになります。どうですか。

9.不幸せになんか
メロデイアス部分を歌う感情のこもった声、歌い方と、ノリの部分を歌う毅然とした声、歌い方との対比が楽しい。どちらも声は普段着で、親しみを覚えます。「上海BOY」をおもわせる歌い方の工夫の大勝利!!とにかくすばらしい。
(シンプルなリズムを刻む伴奏も、気に入っています。)

10.海色の風〜君すむ場所へ〜
メッセージを伝えようとする中性的な声の響き。たくさんの人に、思いを伝えようとする意気込みが、声の裏にひそやかに、しかし熱く感じられる前半。後半は・・・この愛をこめて・・・と、ビブラートを押さえた伸びやかな声が、真っ直ぐに向かってくる。メッセージを乗せて。

いつまでも、元気で歌いつづけてください。(tkn109kn 97/10/26)



97/5/31
●高橋真梨子のアルバムの中から
バラード風の曲もいいが軽快な感じの曲もよい。ベスト5は
1.ランナー (夜明けの町を一人走る ・・)
2.泣かせないでよ (もう 泣かせないでよ あんな可愛い娘〜)
3.グランパ (彼とささいな口げんかをして・・)
4.この気分がすきよ (ダンドゥビ ドゥダンダン ・・)
5.フォローウィンド (淋しい時 たずねるホテルのパブで・・)

中音のよくのびる声が心地よい。2つ目は、情景が目に浮かぶ歌詞。
アルバムは、「5TH LOVE AFFAIR」が気に入っている。理由は
ライヴ録音で、コンサートの雰囲気が伝わってくるから。