矢掛市 東三成地区 現地訪問
(08.5.21訪問)

東三成地区にある公園の裏山を「堂ケ丸」と言う。この山の南麓に金くそ散在地がある。山の中へ少し入るとたくさん落ちている。山すそにあたり、広い平地はない。


金くそ その1 
気泡多いスラグ状 軽い 磁石つかない。


金くそ その2
表面滑らか 重い 気泡少ない 磁石つかない


金くそ その3
小石がかみこんでいる 重い 気泡少ない 磁石つかない

(調べたこと)
1)「矢掛町史」には、たたらのことは記載がない。中世、猿掛山ふもとの横谷地区では刀鍛冶が盛んだったと記述あり。
2)矢掛文化センターで、堂ケ丸でのたたら製鉄について聞いた。このあたりは「河原谷廃寺あと」と呼ばれているところとのこと。律令時代。寺院建設に釘などの鉄製品が必要なので野だたらがあったのだろうとの話だが、推測の域を出ない。
3)このあたりには、「砂」「にご」のついた地名が多い。北の美星町には「水砂」地名がある。

この金くそは、古代の野だたらのもののように思えるが、確証なし。

(追加記事)
「かわらたに」は、瓦谷 ともいう。昔(奈良時代)の瓦が多数落ちているからとのこと。
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付録
今回の金くそ発見はドラマチックだった。遊歩道散歩のつもりで立ち寄った公園。ここでは、昔の「かわらけ」(瓦の破片)が落ちていると言うので、下を見ながら歩いていた。ところが、足にこつんとあたったものは、「金くそ」だった。遊歩道の真中に転がっていた。地元の方に、このあたりでたたらのうわさは聞かないか訪ね歩くと、金くそが落ちているところを教えてくれる方がいた。(この方から金くそと、「かわらけ」を見せてもらいました。)教えてもらった所は、谷川のそばで、山の斜面、・・・・・。備中鉄の道が、海のそばまで近づいてきたのかな、とわくわくしながら、いくつか拾って帰った。

(08.5.24 記)(08.10.3 追加)




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