上斎原村 遠藤川流域 現地訪問(07.12.14訪問)
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上斎原村の かってたたら製鉄が行われていた遠藤川流域を訪ねた。

遠藤川上流域(三十人ヶ仙、天狗岩の西側斜面)は、地形図を見ると尾根、谷が明確でなく
複雑な地形となっている。
遠藤川を利用したかんな流しが行われたことを想像させる。

1)遠藤川支流上流域を、林道を歩いて訪ねた。あいにく雪が降っていたので視界が悪いが
山を崩したような丸い形状の尾根が目立つ大きな谷があった。この山域は、なだらかな広い谷が多い


丸い尾根端が特徴的な広い谷

2)遠藤川支流のひとつを上流へ歩いたところにある、広い谷。
山の斜面は、なだらかで 「なる地形」を示す。
(「なる地形」は、私の呼び名で 谷川の岸がなだらかな広い谷を言う。)


「なる地形」 (地図の「なる地形」の位置)

3)遠藤川本流の上流域、遠藤集落を通る支流域に大きな田が広がる。


遠藤川左岸に広がる大きな田

4)遠藤集落で 話を聞くことが出来た。

@遠藤集落は、かってたたら製鉄を生業とした集落である。
現在 33戸あるが 家の苗字は多様である。かって、出雲、千草などからたたらの仕事を求めて来た歴史があるからとのこと。

Aお聞きした方の家には「金之大神」の掛け軸があるとのこと。

B遠藤集落には、「金屋子神社」がある。今回、新しく立て直したとのこと。


金屋子神社


金くそ 

Cかんな流しは、「はか谷」で行っていたと聞いている。(支流のどちらかの谷らしい)
今は、訪ねても荒れてわからない。
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以上をお聞きした。
苗字は、たたらを思わせる苗字が多い。
また、こういった集落は苗字が1つにまとまる傾向があるが、ここは人の出入りが
多かったのであろう。ある意味で、近代的(工業的)。

「はか」という呼び名は、加茂町青柳地区で「墓鳴(はかなる)」という名称を見た。
「はか」という名称はたたら関連らしい。(は は古語で 土のことと聞いたことがある。)
興味はつきない。

(07.12.15)





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